明日への挑戦

2018年07月17日

生産者、JA、県が一体となって産地化めざす 県オリジナルリンドウ「西京の初夏」を栽培する佃智恵美さん


リンドウの最も早い品種「西京の初夏」の出荷が、6月上旬から岩国地域で始まりました。県が開発した早生系のオリジナル品種で、主産地よりも早い時期からの出荷が可能。生産者、JA、県が一体となって、県内の中山間地を中心に産地化を進んでいます。

JA山口東花き部会の佃智恵美さん(33)は、岩国市美和町で西京の初夏を栽培しています。佃さんの実家はもともと稲作農家でしたが、大好きな花の栽培に関わりたいと、県立農業大学校で2年間花き栽培について学びました。卒業後、地元美和町で就農し、菊の栽培を開始。徐々に品目を拡大し、現在はリンドウの栽培にも精力的です。同地区を担当するJA山口東経済部指導・販売課の石坂広樹さんは、「岩国地域はもともと花の産地ではなかったので、リンドウの導入を機に産地化を進め、農家の所得向上につながるよう頑張りたい」と意気込みます。

柳井市にある県花き振興センターは、西京の初夏をはじめ、6月中旬から出荷される「西京の涼風」、7月初旬から出荷される「西京の夏空」(西京シリーズ)の試験研究を進めています。同センターの川野祐輔研究員は「これまでリンドウは、盆時期の仏花としての需要が高かったんです。西京の初夏のような早生品種の普及拡大によって、盆以外の時期での新たなニーズの発掘につながれば」と期待を込めます。

「初めて西京の初夏を見たとき、独特の青い色に魅了されました。本当に美しい花で、フラワーアレンジメントにも最適です。多くの人に届けられるよう、地元で頑張って生産を続けていきます」と佃さん。若い女性パワーで産地を盛り上げます。

このページの先頭へ