明日への挑戦

2009年05月01日
桃・ぶどうの果樹栽培農家/山口市仁保下郷の指導農業士の宮本光義さん


桃園で嫁と孫に囲まれた宮本さん夫婦(右から2人目光義さん、左から2人目冨久江さん)

 山口市仁保下郷の指導農業士宮本光義さん(81)は妻の冨久江さん(78)と息子夫婦で桃+ぶとうを栽培(160アール)する。

 戦後開拓地を引き継ぎ山地酪農を目指し入植したが、サツマイモなど飼料用作物をイノシシに食べられ酪農を断念。当地は明治の終わりから桃栽培が盛んで、1955年食料を豊かする果樹栽培に方向転換した。国内留学で岡山県の桃農家で半年白桃系の桃栽培を研修。1972年の台風で桃とぶどう園の全てが流された。「果樹経営は所得補償がなく、収穫するまで分からない。天災は毎年発生し、物がなく復旧に苦労したが、夫婦とも健康で乗り切ることができた」と当時を振り返る。
 
 今は果樹もエコ栽培。除草剤も使わなくなり、草刈も5月まで刈らない。ぶどうの農薬も1/3に減らした。消費者に喜んでもらおうと、新鮮な果物を庭先販売し、固定客も増え宅急便で贈答品として贈る。「果樹栽培は息子夫婦と共同経営で、家族農業が一番」という。約500本の桃やぶどう園の摘果、袋掛け、防除、収穫、選定、誘引作業は主に手作業でサラリーマンと違い、自分で仕事が辛いと思ったら休み、他の作物と比べ冬に作業がないのが長所。仕事は趣味として働き大工や左官もやる。「若い人に農業を継いでほしいが、経営が成り立たない現状では入植者が入っても後継者が育たない。農産物の自由化が始まり、今では食料自給率40%と、日本の農業は危機的状態である。政府は農業を守る方針をしっかりと考えてほしい」と話す。

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