明日への挑戦

2009年09月02日
笑顔あふれる店づくりへ意欲/JA周南100円市部会部会長江波みさ子さん(65)


JA周南フレッシュ100円市の江波さん

 7月21日に突然襲った豪雨は山口市小鯖でも、山崩れによる土砂や流木などが、出穂前の水田や畑、家屋に大量に流れ込み、深刻な被害が多数発生した。小鯖から仁保に抜ける県道27号線沿いに農業中心で鳴滝ソーメンの加工場がある東鯖地区は中山間地で4集落の人口約60人。災害時道路の寸断や停電などで孤立、地元小学校に防災ヘリで避難し、8月3日まで避難生活を強いられた。
 
 同地区の農事組合法人「宇津木農産」は、今年6月に竣工した32ヘクタール(水稲25ヘクタール、麦7ヘクタール)のほ場の約3割が土砂で埋まった。同法人の理事で元代表理事を務めた徳本俊治さん(78)は、1.5メートル埋まったほ場を見ながら、「法人経営も漸く軌道にのり、昨年度は法人税も支払い、利用高配当や積立も出来、今年度は出資金の配当も考えていたが、この被害ではそれも望めない」と肩を落とした。「今の農業情勢を考えると個人負担は困難で、激甚災害法の適用など国、県の責任による復旧を強く望みたい」と強調した。
 
 同地区は10年前から農業機械を購入しても農業の担い手が確保できないため、ほ場整備の話しが出ては途切れていた。結局ほ場整備は個人では無理があると農家の大半が法人設立に賛成した経緯がある。
 
 「宇津木農産」は2005年に設立、組合員49戸(54人)。集積率を勘案し全額国、県の負担で事業費12億5千万を5年計画でほ場整備した。
 
 小鯖土地改良区理事長も努める徳本理事は「組合員は水田を法人に任せると安心感はあるが、この現状を考えると法人自体も経営が困難になる。国、県を交え理事会で協議を重ね臨時総会で良い方向に結論を出したい」と決意をにじませる。
 
 今なおボランティアの支援で家屋に流れ込んだ堆積の除去作業が進む中、出穂も一週間遅れ、この天候では豊作も見込まれない状況だ。徳本理事は農家の現状を「米価が下落するなか、このままでは農業経営は成り立たない。輸入自由化も止め、生産費が償える米価を政府が保障してほしい」と窮状を語る。

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