明日への挑戦

2009年10月23日
長門市俵山「津田農園」津田民幸さん(62)


県道34号線沿いにある津田直売店前の津田夫婦

  長門市俵山で「津田農園」を経営する津田民幸さん(62)は、山口県クリ同志会の会長として栽培技術や経営能力の向上を目指すとともに、妻の信子さんと果樹園(140アール)でナシ、ブドウ、クリ、ブルーベリーの栽培と津田直売店の管理のほか、クリ飯弁当も手掛けるなど、自立経営農家として着実に歩む。

 

 7月の豪雨で2ヶ月間県道が寸断され、不況とともに観光農園の来場者も心配されたが、これまで培ってきた安全・安心、美味しいものに挑戦する姿勢に、消費者の皆さんに支えられ、経営的には最小限の影響に止まった。

 

 中2の時、ナシを栽培する父の「だまされてもお客さんをだますな」の声を背に後継者として決意。県立日置農校俵山分校から岡山県農業試験場大佐分場でクリを学ぶとともに、農林水産省農業者大学校に進学、農業経営の基礎を学んだことが、今、農業が厳しいなか手腕を発揮する。

 

 26歳で一坪の100円市で果実販売を開始、徐々に観光農園へと移行。果樹の中でもクリは地域では歴史があり、施設費も少ないことや気象条件も適地に近いため着目し1967年に導入した。

 

 1975年に経営安定を図るため、年間供給できるクリ貯蔵技術を確立、クリ加工に取り組む。クリ飯弁当は地元産のクリ、米、フキ、タケノコなどを使い、家族や宿の女将さんの意見も取り入れ商品化した。今はJA長門大津Aコープ長門店や同俵山支所、長門総合病院、交流施設「湯久里」直売所の限定販売に固定客も多い。

 

 サラリーマンのように決まった休日はないが、月給制を基本に妻には給料を払うなど償える農業経営を重視する。信子さんは「食べ物を扱うので気を遣う」と、衛生面で主人を支える。

 

 「自分で作ったものは自分で売る」「うまくないものは売らない」を基本理念に、「種のあるブドウは美味しい」と、種のあるブドウ栽培にこだわる頑固さに、魅了した津田ファンが毎年増え、その人たちに支えられ地に足のついた経営に努力する。管内の農家も高齢化、このため軽作業で栽培できるブルーベリーをポット栽培から水を掛けなくても土栽培で根付くのか試験栽培中。夏温度差のあるこの地域の環境に合う栽培技術を確立するため今日も挑戦は続く。

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