明日への挑戦

2010年07月09日

農業を次の世代へ~有限会社佐山ファーム~


(有)佐山ファーム代表取締役社長、梅本八郎さん(66)

 「次の世代へ命を育む農業を伝えていきたい。これからの農業は若い人の力なくしてはあり得ない」(有)佐山ファーム・代表取締役の梅本八郎さん(66)の信条だ。定年を迎えるまでは1.5haの水稲を中心とした兼業農家だったが、生まれ育った地区の農業振興を図るため、2001年にほ場整備に参画。2005年には農業会議、農業技術センター、農林事務所、山口市、JAの指導・協力を得て、認定農業者3人で(有)佐山ファームを立ち上げた。
 
 現在は会社と個人合わせて24haの水田を経営しており、水田農業推進員、JA山口中央の主穀部会・タマネギ部会の委員も担う。また、エコファーマーとして、環境に優しい栽培も行っている。はなっこりーは、アパート方式と呼ばれる業務分担を行い、梅本さんが種植えをした後は地域住民が管理するという方法を採用している。このように会社外の地域住民と一体になり、喜びを分かち合いながら農業を行うのが梅本さんのスタイルだ。農作業に加わることは、地域の人々にとって生きがいにもなっている。
 
 また、サラリーマン時代に培ったコンピュータ技術を用い、作物の栽培暦、ほ場図、施肥設計、経理・税務処理、地域労働者の管理などをパソコンで処理し、業務の効率化も図る。
 
 今後の目標は、3年以内に若い労働者を雇うこと。信条である若い世代の育成が目的だ。また、地酒の生産という夢も抱いており、(株)下関酒造、地元生産者と連携し事業を推進している。
 
 「農業は大変だが同時に喜びでもある。農村における協同精神で、人間が育つ環境を作りたい」と語った。

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