明日への挑戦

2011年01月25日
下松市ホウレンソウ農家河村さんご夫婦/目標意識と「おいしさ」追求で売上げ順調


ホウレンソウ農家 河村和彦さん、真弓さん

 河村和彦さん(59)と妻の真弓さん(53)は、下松市赤谷地区でホウレンソウの栽培に取り組む。現在12棟のハウスでホウレンソウを周年栽培、年に4~5回の作付けをし、スーパーやJAの直売所で販売する。

 

 和彦さんは「自分のしたいことをしてみたい」と30年間勤めた下松市役所を54歳で早期退職。当初から農業をしようと思っていたわけではないが、 当時、人に頼んでいた実家の水田が、作り手の高齢化で耕作を頼めなくなった。両親から受け継いだ田畑を荒れさせるのはしのびないとの思いもあり、いろいろ 考えた結果、就農することにした。

 

 それまで農業経験がなかった河村さんは、まず土作りから学び、県の農業機関やJAに相談し、地域や収益性を考えてホウレンソウ栽培を始めた。

 

 「最初の2年間は、ハウスなどの初期投資などで経済的にとてもきつかった。年収も公務員時代の半分になったが、夫婦2人とも前向きな性格なのでやめようと思ったことはない」と河村さんは笑顔で話す。

 

 当初は、栽培も失敗の連続だったが、試行錯誤を重ねて乗り切った。土作りもなるべく化学肥料に頼らず、土壌分析で施肥調整をするなど研究熱心な姿勢を見せる。2008年の10月には、JA周南ホウレンソウ部会の一員としてエコファーマーの認定を受けた。

 

 栽培では「おいしさ」にもこだわる。「ホウレンソウは水で育つ」と聞き、地下50メートルから汲み上げた水を使用。品種においても、時期や赤谷の 気候と土に合ったものを、シードアドバイザーに相談して季節ごとに選ぶ。消費者からは「ゆでただけでも甘みがあって美味しい」と評判だ。

 

 また、一昨年には夫婦で家族経営協定を結んだ。文書で栽培における就業時間や役割分担、収入など細かい取り決めをし、出荷先ごとに収入を分ける。農業を仕事として捉え、夫婦がお互いに目標意識を持つことで、合理的な経営を行う。

 

 ホウレンソウ栽培も5年目、経営も徐々に軌道に乗り、現在では時期に合わせてトマトやミズナも栽培、売上げも順調に伸びている。

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