明日への挑戦

2011年02月16日

リンゴ園「しもせりんご村」/山口県山口市阿東 下瀬路陽さん


下瀬さんとりんご園「しもせりんご村」で人気者の愛犬

 山口県山口市阿東でリンゴを栽培する下瀬路陽さん(25)は、積極的に6次産業化に取り組み、付加価値の高い商品を生み出している。栽培するリンゴを加工した製品は県外からも需要があり高い人気を誇る。

 

 下瀬さんは祖父の代から続くリンゴ園の3代目として、父の一正さん(62)と母の倫子さん(58)、妻の知子さん(24)とともに栽培に取り組む。会社経営をメインとしつつ、忙しい時期はアルバイトも雇う。家族で経営するりんご園は、山口県では初となるリンゴのエコファーマーとして認定を受けるなど品質管理も徹底。現在、有機肥料・低農薬栽培で、リンゴ、ブドウ、モモ、ブルーベリーを3.5haで栽培している。

 

 ガソリンスタンドで働いていた下瀬さんは何でもやってみたいという好奇心から3年前に就農を決意。就農にあたり、青森県の剪定のプロや家族など、周りの人に温かく支えてもらい、技術を習得した。「就農してからは、様々な方と接することができ充実した日々を送っている。天候に悩まされることもあるが、農業は楽しい」と下瀬さんは笑顔を見せる。

 

 これからの時代、6次産業化が農家の生き残りのカギになると考えた下瀬さんは、りんごの樹でスモークした燻製、自家製のリンゴで作ったジャム・ジュース・アップルパイなどを販売。袋をかけない、葉を取らない、3m以内に高さを抑えるわい化などこだわりをもって栽培されたリンゴで作られる加工品はリピーターが多い。

 

 さらに、りんご園に野外ステージ、レストラン、ドッグラン、グランドゴルフ場など様々な施設をつけることで、施設の複合化を図り、様々な客層を確保。多い日には1,000人を超える来場者が訪れる。

 

 下瀬さんは「今後リンゴ園に宿泊施設を建設したりと様々な取り組みを行い、多くの方が遊びに来れるリンゴ園にしていきたい」と話す。

 

リンゴ園「しもせりんご村」への問い合わせは083-952-0943まで。

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