明日への挑戦

2011年04月26日
大島のミカンはうまいんだ!/周防大島町 角井雅之さんと辻鼻俊介さん


昨年9月に山口県で行われた第56回全国カンキツ研究大会の終了後、壇上で紹介され肩を組む2人(角井雅之さん(右)と辻鼻俊介さん(左)

 周防大島町は山口県有数の柑橘生産地。この「ミカンの島」にミカン農家を志す2人の青年がいる。JA山口大島指導販売部で営農支援員として研修する角井雅之さん(26)と辻鼻俊介さん(21)だ。

 

 角井さんは、生まれは周防大島だが育ちは横浜。農業とはかけ離れた環境で学生時代を過ごした。しかし、周防大島でミカン農家をしていた祖父に憧れ、就農を決意。

 

 一方の辻鼻さんは岩手県で生まれ育った。幼い頃からミカンが大好きで、いつか自分が美味しいミカンを作りたいと思っていた。この夢を叶えるため、山口県立山口農業大学校に進学、卒業後の就農を目指した。

 

 周防大島は高齢化が進み、近年は特に担い手不足が進行している。オレンジの輸入自由化や果物の価格低下の影響もあり、管内の柑橘生産量は、全盛期に比べると15%程度に落ち込んでいる。そのような中、新規就農を志す2人を県・町・JAがバックアップ。平成22年4月より、2人は当JAの営農支援員として1年間、JAにおける営農指導・販売事業のサポートや産地の視察等の研修をしながら、ミカン畑を借りて実際に栽培へ取り組むなど栽培技術を磨いてきた。

 

 「大島の人たちは本当にいい人ばかり。職場、先輩農家、近所の方々もとてもよくしてくれる。お世話になった人が多すぎて名前を挙げるとキリがない」。今年度で研修が終わる2人を多くの方々がサポートし、来年度からの耕作地や居住地の準備も整いつつある。

 

 しかし、柑橘生産のみで生計を立てるのは険しい道のりだ。スムーズに耕作地を拡大していけるのか。経営投資してもその後うまくいくのか。苗木を植えても今年のような寒波が来れば枯れてしまうのではないか。不安を挙げていけばいくつも出てくるはずだが、2人は笑顔で「不安もあるが、目の前にあるミカン農園の管理作業をしていると楽しくて仕方ない。これからもみんなで協力し、助け合いながら、周防大島を盛り上げていきたい。『大島ミカン』はうまいんですから」、「1人前のミカン農家になることがお世話になった方々への1番の恩返しだと思っている」と笑顔で話す。

 

 高い志をもつ2人の青年が、4月から力強く第一歩を踏み出した。

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