明日への挑戦

2012年12月10日

地域の恵みを形に/「しぶかわ工房」(農事組合法人渋川)


 農事組合法人渋川(周南市鹿野渋川地区)は、平成22年12月に設立されたばかりの新しい法人です。組合長の倉増良夫さんは「まだまだ発展途上の法人」と話しますが、同法人の加工部「しぶかわ工房」の活動は大変活発です。

 

 朝早くから組合員の女性たちが工房に集まり、こんにゃく、たくあん、らっきょう漬け、渋川キムチ、かしわ餅、芋ようかんなど、たくさんの加工品づくりに取り組んでいます。どれも、地元渋川の農産物を使ったものばかり。町内で開かれる会議やイベント、独居老人向けの弁当づくりなどにも取り組んでおり、活動内容は広範にわたります。

 

 工房長を務める寺戸ひろみさんは、笑顔の絶えないメンバーの中心となって加工事業を支えています。「渋川産の無添加・新鮮野菜にこだわるがゆえに、大変な手間がかかることも事実です。それでも、自分たちの手で育て、収穫した野菜が加工品となって、誰かに喜んでもらえるのが嬉しくて続けています。地域の雇用の場、コミュニケーションの場として、しぶかわ工房は特別な場所」と寺戸さんは話します。メンバー全員で手間暇かけながら、笑顔で和気あいあいと作業する姿が地域に元気を与えています。

 

 寺戸さんは、法人活動の他にも農家レストランで地元の農産物を振る舞っている。その名も「農家レストランたぬき」。法人で作ったこんにゃくなどの加工品も提供しており、渋川の魅力を満喫できる人気スポットとなっています。

 

 「私は、渋川地域に多くの観光客を呼び込みたいと考えています。この地を訪れる人たちに、渋川の人を知ってもらい、渋川の四季を味わってほしい。そのためにも、法人活動や農家レストランの取り組み、収穫祭の開催など、これまで以上に頑張って取り組んでいきたいと思います」と寺戸さん。組合長をはじめ家族の支えがあるから続けられると話します。

 

 法人の活動舞台である周南市鹿野渋川地区を流れる清流渋川。清らかな水が地域の惠を育んでいます。しぶかわ工房はこれらの恵みを形にし、これからも積極的に地域の魅力をPRしていきます。

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