明日への挑戦

2009年06月22日
農業と共に生きる永山酒造合名会社本社・「山口ワイナリー」工場長佐々木敬三(60)


「山口ワイナリー」直売所の佐々木工場長

山陽小野田市石束にヨーロッパ風の「山口ワイナリー」直売所と製造工場、その裏にはワインの原料となるぶどう畑が広がる。地産・地消を進める永山酒造合名会社がヨーロッパ系のぶどうを栽培(1ha)し、ワインは年間2万本を製造・販売する。工場長の佐々木敬三さん(60)は49歳のワインブームの時に、永山酒造合名会社に就職した。同社は創業120年でもともとは日本酒の酒造会社。県産「山田錦」を原料に日本酒「男山」を製造、米のブランド化も進め、昨年経済産業省から「地域歴史ある企業選」に選定された。第一焼酎ブームでは、焼酎「寝太郎」など新商品を開発、品質も向上し消費者に人気がある。原料の酒米「日本晴」は委託契約する山陽小野田市「山陽愛農クラブ」(JA山口宇部)約30人が年間200俵を栽培する。農と酒造会社が一体で造る純米酒である。県産米「日本晴」で製造した純米酒「旬彩」は、県内初の酒類認定1号となる。長門市三隅町の農家が栽培する「穀良都」で製造した特別純米酒「山猿」も旨みも増し、今年は「全国新酒鑑評会」で金賞を得た。

 

 ワイン造りは11年前に起業化。この地は秋吉台に近く、地名も「石束」と乾燥地帯で石灰岩成分、土質も弱アルカリ性とぶどう栽培に適する。品種はフランス系で赤ワインはカベルネソービニヨンとメルロー、白ワインはシャルドネを自家栽培する。地産・地消のオリジナルワインとして、結婚式や記念行事などに需要がある。地域興しに田万川や徳佐のリンゴ、周東の梅や豊田梨を原料としたワインも製造し支援する。

 

 同社の永山靜江代表は「酒造りの基礎はできた。これから夢を託せる若い人を育てたい」。「昔は地元の消費が8割であったが、今は逆。行政はもっと地元酒造販売のPRに努めてほしい」と今後の販売力に期待する。

 

 佐々木工場長は「酒は生き物で米・水・酵母菌で味も違う」と酒造りに自信をにじませる。直売所は純米酒、焼酎「寝太郎」とワインを陳列、販売やカウンターで試飲もできる。「将来はこの周辺を環境整備し観光客を呼び込みたい」と意気込む。

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