明日への挑戦

2012年04月02日
法人活動を通じて地域のビジョンを描く/「農事組合法人 弥富5区」組合長・青原央尚さんの取り組み


左から中村さん、組合長・青原さん、事務局長・長尾さん、宇野さん

 「農事組合法人 弥富5区」が活動する萩市弥富地区は、旧須佐町の内陸側に位置し、島根県津和野町と隣接している。過疎化・高齢化が進行し集落機能の持続性が心配されるなか、弥富5区は「集落内の農地は集落で守る」を基本理念に法人活動を展開している。

 

 現在、34人の組合員で構成され、26ヘクタールの農地を集積。水稲、牧草、飼料用米、葉たばこなどを作付けしている。山間部で傾斜地が多く、作付困難な土地を多く抱えており、山口型放牧に取り組むなどして農地を管理する。

 

 組合長の青原央尚さんは、地理的に大規模経営が困難であることを踏まえ、各種施策を活用し農地の有効利用・生産コストの抑制に努めている。「生産性を向上させ、組合員の所得を確保し、うるおいとゆとりのある生活を実現させたい」、そう願いながら農業経営に取り組んでいる。

 

 1990年、弥富5区農業生産組合が設立した。転作田の作業受託やカボチャの栽培、コンバイン受託作業など様々な取り組みにチャレンジし、集団化の礎を築いていく。

 

 その後、2007年に特定農業団体弥富5区農業生産組合が設立。「集落内の農地は集落で守ろう」という法人の基本理念が形成され、より一層の活動強化に向け活動を進める。女性が中心となって取り組みを進めた集落点検は、地域住民が集落の実情を把握し、将来にわたってどのような地域の姿を目指していくのか一緒になって考えるきっかけとなった。これらの取り組みが法人化への大きな後押しとなり、2010年「農事組合法人 弥富5区」が誕生した。

 

 事務局長の長尾忠敏さんは「法人化の目的は、自分たちがどのような地域の姿を目指していくのか、その道筋を切り拓いていくことだ。法人化までの過程で培われた多くの技・知恵を法人に結集させ、住みよい地域社会の構築に向け頑張っている」と笑顔で話す。

 

 組合員の半数以上が65歳以上を占めるなか、青原さんは次世代の若者たちが気軽に就農することができるよう、そのための環境整備を進めている。

 

 弥富5区の活動舞台となる集落。青原さんは、時には他人目線で見つめることも大切とし「常に刺激を受ける環境に身を置くことで、集落が活気に溢れ、次に取り組まなければならないことが自ずと見えてくる。人の営みが厳しい環境を打開していく、私はそう信じている」と話す。

 

 農業生産組合の設立から22年。試行錯誤を重ねた数々の取り組みが、現在の「農事組合法人 弥富5区」を形成し、地域に根差した活動の支えとなっている。青原さんは仲間とともに、弥富地区に元気を与え続ける。

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