明日への挑戦

2010年09月24日

旨いものを収穫するためにはそれまでの手間ひまが大切


トマトの苗の様子を見る藤田さん

 「旨いものを収穫するためにはそれまでの手間ひまが大切。その過程において、手を抜かず、しっかり観察して育てていけば、良い結果はおのずとやって来る」。山口市秋穂で農業を営む藤田路可(るか)さん(44)は何よりも基本を大事にしている。
 
 藤田さんは脱サラし、35歳で就農。現在、極早生・多収の「マイロック」、高糖度・大玉の「ごほうび」という品種の冬春トマトを17アールほど越冬ハウス栽培している。藤田さんが栽培するトマトを口にした人は、「とにかく甘い!そしてコクがある」と言う。一つ一つ丁寧に、手間ひまかけて栽培されるからこそ、品質の高いトマトができるのだ。
 
 夏場はハウスの太陽熱消毒を行い、トマト栽培を休止。無人ヘリコプターによる水稲消毒作業で、地元はもちろん県外での依頼作業に出張する日が続く。
今後の目標は、地元・秋穂のトマトをブランドとして普及させることと、それに併せたハウスの団地化。高齢者の農業からのリタイアが相次ぐ中、農業仲間の増加と地域農業の振興も目標に掲げ農作業に汗を流す。
 
 藤田さんは「農業情勢・情報について見聞を広めることも大事だが、先ずは地産地消など地元農業の振興に目を向けることが大切。安心・安全な農産物を作り出し、厳しさ、楽しさを含め農業の魅力をアピールしていきたい」とこれからの農業について話した。

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